こんにちは!
BoostEQはばたこの石橋よしこです。
先日、「第2期SELファシリテーター養成講座」の全行程が終了したのでこちらにてご報告させて頂きます。
日本全国、東南アジアからの参加者も!
今回のご参加者は計6名。
東京、岐阜、福岡、熊本、ベトナムからお集まり頂きました。
私と共にこの講座を創り上げているパートナーのえりさんはシンガポールから、そして私は北九州から参加の参加でした。
今後日本を含む「アジア圏全域」にこのSEL(感情学習)の裾野が広がりをみせていく・・・そんな末広がりな豊かな世界をイメージしながらスタートした学びの空間でした。
6名の内の2名の方は「第1期SELファシリテーター養成講座」からの再受講!
2024年3月から6月まで一旦しっかりと全ての行程を学ばれた後、更に夏を挟んで年の後半に同じ学びをもう一度!とは何ともパワフル。そんな皆さんに加え新規の方4名との「かえがえのない4ヶ月の旅路」となりました。無事に終了できたこと、改めて感謝の気持ちでいっぱいです。そして6名の皆さんが心新たに「新/真SELファシリテーター」として今後それぞれの持ち場において活動をされていくのを心より応援申し上げます。

SELとは社会性と情動の学び、子供達のEQを育む学びで感情学習といいます
SELとはSocial and Emotional Learning(社会性と情動の学習/感情学習)のこと。
現在世界の教育機関で広がりを見せる「全人的教育(ホールチャイルド)教育」。その根幹にあるのがこの「心(ハート)の学び、SEL」です。昨今「VUCAの時代(Volatility, Uncertainty, Complexity, Ambiguityの頭文字)」言われていますが、まさに先行きが不透明で変動性が激しいこの世の中、更には複雑性が増していて予期せぬことが起こるこんな時代だからこそ心をしっかりと保てる心の教育が求められています。SELは別名、「生きる力(ライフスキル)学習」とも言われています。
今回の養成講座は、
「マインドフルネス」という心の静寂を促しつつ気づく力を育む注意力トレーニングに加え、セルフ・コンパッション(自分への思いやり)という学びを盛り込みながら子供達(もちろん大人も!)の5つのEQ(感情的知性)を育む関わり方ができる方々を養成することを目的にした講座、でした。
そして子供達との関わりが始まる前に「まずは自分が全てのワークを体験&実践」しそこからまずは自分が自分のEQを育むことから始めよう、という内容で構成されている学びでした。ファシリテーターのEQ力を育むことが結果、関わる子供達のEQ力を自然に養っていくことに繋がるからです。SELは教えるものではなく「体験する学習」。どんなファシリテーターと体験するか――そこがもっとも大切な鍵となります。
EQの柱の中の5つの柱は、
・自己認識 self-awareness
・感情マネジメント emotional management
・モチベーション motivation/inner motivation
・共感力 empathy
・人間関係力 relationship skills
があります。
今回第2期の受講生の皆さんにも「まずは自分に対する理解から」ということで「自己認識」を深める学びから始めて頂きました。その後自分自身の「感情マネジメント」について学び、「内発的モチベーション」と向き合い、更には他者への「共感力」を育むトレーニングを積んで頂きました。他者と関わる際の「人間関係力(聴く力、問う力、伝える力などを含む)」を育む学びでは周りの色々な方々に「EQ的コミュニケーション」として「感情にフォーカスをした傾聴」にも取り組んで頂きました。
脳の機能的視点からも「より自分を知る能力が高い人(自己認識トレーニングをしている人)」はより「他者をより深く理解できることに繋がる」ということが分かっています。よりトレーニングを積んだファシリテーターは自然と「SEL的あり方」を身に付けていかれます。SELとは「教えるもの」ではなく子供達が「体験し感じそこから気づきや学び、成長していくもの」――子供達がその方向で変容できる「場作り&環境づくり」の為にはまずは大人である私達がこの学びでの実践者であり「自分のあり方」を磨く必要があります。
偉そうに書いています私自身もまたいまだに成功と失敗を繰り返しながら日々トレーニングに勤しんでおります。苦笑
HOW、DOINGよりもBEING(あり方)が大切
さて、話を元に戻りましょう。
この様な「認定講座」で起こりがちなのが「HOW」に傾き過ぎてしまうこと。
ここでいう「HOW」はまさに「より沢山のSELワークを知る&覚える」。ただ今回のご参加者の皆さまにもお伝えしましたがそれがよりよく活きてくる為にもまずは私達が自分の「EQ力・SEL力を磨きましょう!」でした。EQ力は伝染するのでファシリテーターがまずEQ力の向上に向けて真摯に努力を重ねることが重要となります。
今回の学びの最終地点は「自分vs他者」の枠組みを越え更に「第3者間のぶつかりあい/衝突」をにまで発展していきました。第3者同士が対立している時にそこにどう関わるのか――アドバイスをしたり指示をしたり、はたまた問題解決を自分が率先して行ったりという関わり方ではなくよりフラットで相手がそのプロセスで自己認識、他者共感力を育む関わり方を先ずはしていきます。最終的に衝突している二人が自分達の力で問題解決ができるようにする為に、その為に最善の関わり方をしていく――そんな「和平交渉人」のような学びをしました。参加者の方々の中からは「これを未来を生きる子供達ができたらまさに世界平和ですね!感動しました!」とおっしゃられました。
この学びをより多くの人々と共有することは「私達の身の回りの世界をまずは平和へと導く手段」なのかもしれません。
EQ(感情的知性)の5つの柱に加えて、SEL(感情学習)には更に2つの要素が加わります。
① 責任ある意思決定
② コンパッションに基づく行動
4ヶ月間、こんな形式で学びました!
「SELファシリテーター」として成熟していく為に今回、BoostEQはばたこがご用意させて頂いた「学びの形態」は以下のような流れでした。
・オンライン全6回講座(各2時間)
・はばたこe-Learning(12週間、土日を除く月~金各種トレーニング実践)
・個人セッション4~6回(各1時間程度)
・最終対面講座(土曜日終日&日曜日半日の講座@東京)

2週間おきのオンラインでの講座と並行して、こちらで用意させて頂いた音源を元に4ヶ月間日々オンライン学習機能(e-Learning)を使いながらマインドフルネスを実践して頂きました。
マインドフルネスのトレーニングは「脳に機能的な変化をもたらす」ことが各種研究からも明らかになってきていることから今回はこの部分を皆さんに積極的に取り組んで頂きました。
同時にEQ(エモーションナル・インテリジェンス/感情的知性)を育む各種トレーニングもまるで「スポーツジム」で筋トレをするような感じで日々コツコツと繰り返し実践して頂きました。
途中「しんどい~」「大変~」といった声も聞こえてきました。そして皆さんお一人お一人がそのプロセスを含めて「私の中で今何が起こっているのだろう」「今私はどんな気持ちなのだろう」と全てを学びに変換させ「自己内省」を深めていかれました。
この学びが全て「SELファシリテーター」として子供達と関わる上で活きていきます。
「筋トレ」のプロセスでは自己分析・自己理解のプロセスも必要になります。その為に「給水所」をイメージしながらトレーナーである私とパートナーのえりさんは「個人セッション」でサポートさせて頂きました。「3人よれば文殊の知恵」ということで私達とご参加者の方と「3人形式☆個人セッション」の場を通して更なる「自己理解」「他者理解」を深めていきました。
「個人セッション」では個人の課題や悩みを含めて深い内省を促していく為のマインドフルネス瞑想から始まり私達が「聴く」と「問う」、さらには「フィードバック」をするという形をとり進めて参りました。
6回のオンライン講座を経ていよいよ12月の対面講座@東京が行われました。
土曜日の朝10時に笹塚のとある会場に集合。その日は午後5時まで、そして夕食会を挟んで翌日は午前からスタートし午後1時まで共に様々なSELワークを実際に体験しながら学びました。
皆さんの笑顔をご覧下さい。笑

SELのワークを行うことで「場」が温かくなります。楽しくなります。
想像をして頂きたいのです。
これを学校の教室や学童で子供達がしている姿を。家庭の中で親子で一緒に取り組んでいる様子を。もちろんこの様に大人の方のみの場、例えば保護者会や職員室、その他あらゆるコミュニティ、職場でさえも実践して頂けます。
今回のご参加者の皆さんが口々におっしゃっていたのは「楽しい!」「この場にいる感覚が生まれる」「皆との心の距離がいっきに縮まった」「仲良くなれるのが嬉しい」などでした。
周りの人と仲が良くなると「この人の前で自分のことを出していいかも」と思えるようになります。
SELはそんな場作りをしてくれます。
あるコミュニティで定期的にSELを実践し続けるとどうなるのか――一人一人が「私はここにいていい」「私はこの場の一員だ」「私は私のままでいい」「どんな私を出しても全て受け入れてもらえる」――そんな感覚を持つようになります。そういう場は一人一人のハートをより開かれた(オープンな状態)、つまりより多くの言葉が交わされる場へと変化していきます。コミュニケーションが促進されます。絆や関係性が育む土台を築いてくれます。チーム力さえ自然と育まれます。相手といることを楽しむようになります。人と繋がるって嬉しい、楽しい、と思えるようになる――生きることが楽しい!となるのです!
対面講座ではマインドフルネス、コンパッション(思いやり)、感情は身体に宿ることから様々なボディワークも行いました。全ては「SEL(感情学習)」と「EQ(感情的知性)の理論に基づいて展開されていきます。SELとは私達の「EQ感情的知性」を育む為の場、自分について学び、他者への理解を深め、共に協働する力(生きる力=ライフスキル)を育む場なのです。
ご参加者の皆さんの気づきと成長
結果、皆さまそれぞれに多くの気づきや変化がありました。
以下は講座終了後の「事後アンケート」より一部抜粋したものとなります。
・自分を知り、他者を知ると生きやすくなりました
・日々の生活の中で、ものの見方が変わりました
・ジャッジしない、傾聴などを意識するようになりました
・声がけの仕方などのヒントが得られ他者とのコミュニケーションの助けになっています
・自分が大切にしている事、価値観を改めて認識しました
・自分を前よりも大切にできています
・自分の感情にすぐ支配されることなくその感情が何を伝えようとしているのかをワクワクしながら考えられるようになりました
・心が次第に穏やかになっていくことを感じています
・セルフコンパッションの大切さを知り心が楽になりました。かけがえのない人生において今後何があっても自分らしく生きていける自信がつきました
・まずは「自分」への理解から始めることで他者への理解へつながることを感じました。同じ事であっても自分の状態次第で他者を理解するが反対に攻撃的になることもあると知れました。
・子どもとの関わりで、子どもを理解しようと努力している自分に気づくことができました。
・(はばたこの学びの場は)自分がありのままの自分でいられる場所でした
・相手の話、感情や考えに意識と注意を向けるとはどういうことかを学習したからこそ本当の意味での傾聴が出来るようになりました
・「個人セッション」では、自分だけでは到底辿り着けない目から鱗の考え方を伝えてくださり、悩みに対して道を開く事ができた時間でした
・感情に流されての行動から、感情を味方につけた行動を選択できるようになったと感じる
・自分の身近なところから、この学びを伝えていきたいです
・感情に任せた行動から、自分で在りたい行動を選択できるようになってきました
・他者の認知を想像することで、視野を広げて捉えられるようになってきました
他
日本中、世界中へ広がれ!SEL/EQの学び!2025年9月第3期開催へ!
EQ(感情的知性)とマインドフルネス、セルフ・コンパッションの学びを組み合わせ4ヶ月に渡り丁寧にこの一連の学びを実践することは驚くほどの内的変容を人々の中にもたらしてくれる、ということを改めて実感できた4ヶ月間でした。
たんぽぽの綿毛(EQ/SELの綿毛)がまた日本、そして東南アジアに広がりました。
勇気をもって、私達を信頼して下さってこの学びに飛び込んできて下さった皆さんに心より感謝を申し上げます。そして皆さんのこれからのご活躍を心より応援申し上げます。
最後に!
2025年9月より「第3期SELファシリテーター養成講座」がスタート予定です!
子どもと関わる大人(子育て中の方、教育や保育の現場で働く方など) 子供との信頼関係を築きたい方 感情に任せて言いたくないことを言ってしまう&怒ってしまうことに悩みを抱えている方、 感情学習に興味がある方、とにかくまずは自分について深めたい&学びたい方、人の成長支援をされている方で職場の人材育成に活かしていきたい方などなど、あらゆるお立場の方々のご参加をお待ちしております。
感謝とともに。
2025年1月吉日